【2026年版】IT導入補助金2025の実績報告チェックリスト|不支給・差し戻しを防ぐ証憑管理のコツ

公開日:2026.01.30 更新日:2026.01.30

実績報告でよくあるミス・トラブルと対策

IT導入補助金では、交付決定後に提出する「実績報告」が非常に重要なステップです。この実績報告に不備があると、せっかく採択された補助金が支給されないという重大なリスクがあります。以下に、よくあるトラブルとその対策をまとめました。

  • 交付決定前の契約・支払い:交付決定前に契約や支払いを行った経費は補助対象外となります。契約・発注・支払いは必ず交付決定日以降に行いましょう。

  • 事業期間外の日付の領収書:交付決定日〜実績報告提出期限の「事業実施期間」外での契約・請求・支払いは、補助対象外とされる可能性があります。各締切回ごとの事業期間を確認し、証憑の日付が期間内に収まっているかをチェックしましょう。

  • 契約書と請求書の金額不一致:書類間で金額・日付・名義が一致していない場合、差し戻しの原因になります。すべての証憑で整合性をチェックしましょう。

  • 納品証明の不足:導入が完了したことを示す資料(納品書や導入完了報告書、役務実施の説明資料など)がないと、導入未完了と見なされ差し戻されることがあります。必ず添付しましょう。

  • 証憑の不備・不鮮明:宛名が異なる、但し書きがない、スキャン画像が不鮮明といったミスは頻発します。記載項目が揃い、読みやすい状態であるかを確認しましょう。

  • 名義の不一致:契約書や支払口座の名義が申請者と一致していない場合、不支給になる可能性があります。法人の場合は法人名義で統一してください。

  • 申請内容との不整合:交付申請時と異なるITツール名や金額を実績報告で記載すると、差し戻しや不支給のリスクが高まります。申請時の情報と整合性があるか確認しましょう。

対策のポイント: 提出前に第三者(社内メンバーや支援事業者)によるダブルチェックを行い、不備のない初回提出を目指しましょう。差し戻し対応の遅れが、最終的な不支給リスクにつながります。

証憑類(請求書・領収書・納品書など)の整理・保管方法

実績報告のための証憑類は、提出時のみならず、補助事業完了日の属する年度の終了後5年間保管することが求められています(会計検査等に備えるため)。整理と保管の体制をしっかりと構築することが不可欠です。

整理のポイント

  • 分類方法:費目別や発注先別など、検索しやすい方法でファイリングします。
  • デジタル化:すべての証憑をスキャンしPDF化、クラウドストレージで保管するのが理想です。
  • フォルダ構成例:
  • 01_契約書
  • 02_請求書
  • 03_領収書
  • 04_納品書

サブフォルダには取引先名や日付を付け、ファイル名には「日付_書類種別_取引先名.pdf」などとすることで、後からの検索性を高められます。

記載内容チェックリスト

  • 発行日
  • 宛名(補助事業者名)
  • 金額
  • 支払内容(但し書き)
  • 発行者情報

また、支払い方法によっては通帳コピーやクレジット明細の添付も必要です。常に書類の整備状況を意識しておきましょう。

ITベンダー/支援事業者と申請者の役割分担

IT導入補助金の実績報告は、申請者とIT導入支援事業者(ベンダー)との連携が成否を左右します。

共同作業の流れ

  1. 申請者がマイページに情報を入力し、証憑類をアップロード
  2. 支援事業者が内容を確認し、アドバイス
  3. 申請者が最終確認のうえ、正式に提出

進捗管理を密に行い、連携ミスを防ぎましょう。

委託の限界と責任範囲

支援事業者は申請・報告手続きの専門家ですが、補助金の申請者としての最終的な責任はあくまで申請者にあります。提出物の内容や締切を把握し、役割分担を明確にした上でチェック体制を整えておくことが大切です。

実績報告後の「効果報告」と「賃上げ目標」への対応

実績報告後も、効果報告や(枠によっては)賃上げ目標への対応が必要となる場合があります。これらを怠ると、補助金返還や今後の補助金申請への不利益に繋がる可能性があるため注意が必要です。

効果報告

  • 提出時期:事務局が指定する効果報告期間内(年度単位)
  • 内容:導入したITツールによる業務改善の効果(KPI変化など)を定量・定性の両面で報告
  • 準備:事前にKPIを設定し、導入前後のデータや証拠資料を蓄積しておく

スケジュールは枠によって異なるため、必ず事務局からの通知や公募要領をチェックしましょう。

賃上げ目標(※枠により必須または加点)

  • 対象となるケース:
  • 通常枠(4プロセス以上・補助金150万円超)は必須要件として設定されている
  • その他の枠では、申請時に加点要件として選択できる場合あり
  • 要件の例:
  • 「事業場内最低賃金を地域最低賃金+所定の金額以上にする」など(要件は年度・枠ごとに変動)
  • 未達成時のリスク:
  • 必須要件で未達の場合は補助金返還対象となる可能性あり
  • 加点項目で申請し未達の場合は、未達報告から18か月間、他補助金申請時に大幅減点となる

※各公募要領・「賃金状況報告シート」等の所定様式に従い、正確に記載・提出することが求められます。

まとめ|“実績報告から始まる”補助金活用の本番

IT導入補助金は採択で終わりではなく、実績報告・効果報告・(場合により)賃上げ報告までが一体となったプロセスです。不備を避けるためには、日常業務の中で記録・整理・共有を習慣づけることが重要です。

社内でチェックリストと管理体制を構築し、支援事業者と連携して着実にステップを踏みましょう。補助金の真の活用は、報告業務を通じて自社の業務改善を可視化・推進するところにあります。

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