中小企業の事業承継やM&Aを支援する制度「事業承継・引継ぎ補助金」。2026年2月に開始される第14次公募では、4つの支援枠が設けられています。本記事では、それぞれの枠の内容や違いを整理し、自社に適した枠を選ぶための視点をご紹介します。
目次
本補助金は、親族内承継や第三者へのM&Aを契機に、中小企業が行う設備投資や専門家への依頼費用などを支援する制度として位置づけられています。
第14次公募の申請受付期間は、2026年2月27日(金)から4月3日(金)17:00まで(予定)とされています(※申請時点の最新情報を必ずご確認ください)。
申請には「Jグランツ(電子申請システム)」を使用し、事前に「GビズIDプライムアカウント」の取得が必要です。取得には2〜3週間程度かかるため、早めの準備が推奨されます。
本補助金は、要件を満たせば交付される「助成金」ではなく、提出された事業計画や書類に基づき審査される「競争型の補助金」です。申請にあたっては、制度の趣旨と要件を正確に理解し、準備することが重要です。
親族内または従業員など、社内の後継者に事業を引き継ぐ予定の中小企業が対象です。承継をきっかけに、生産性の向上や事業転換に取り組むための設備投資などに対して、補助を受けることができます。
第三者へのM&Aを実施する中小企業が対象です。仲介手数料やデューデリジェンス、契約書作成費用など、M&Aの実行に必要な専門家活用経費が補助対象です。買い手企業・売り手企業いずれも申請可能ですが、申請要件や必要書類は異なります。
M&Aの実施後に行われる経営統合(PMI:Post Merger Integration)を支援する枠です。統合計画に基づき、人材・業務の再編や設備・システム導入などに関する費用を補助します。
承継やM&Aの実施にあわせて既存事業を廃業し、新たな事業に挑戦する中小企業や個人事業主を支援する枠です。
| 枠名 | 想定ケース | 補助率 | 上限額 |
|---|---|---|---|
| 承継促進枠 | 親族・社内承継+設備投資 | 1/2 or 2/3 | 800~1,000万円 |
| 専門家活用枠 | 第三者M&Aの仲介・DD費用等 | 1/2(条件により1/3~2/3) | 600~2,000万円 |
| PMI推進枠 | M&A後の統合(設備・人材) | 1/2 or 2/3 | 150~1,000万円 |
| 廃業枠 | 承継・譲渡に伴う事業整理 | 原則2/3 | 300万円(+併用加算) |
※詳細条件は必ず最新の公募要領をご確認ください。
複数の状況が重なる場合は、廃業枠との併用を検討することも可能です(他の3枠間の併用は不可)。
申請準備における注意点
補助金制度の活用は、事業承継やM&Aの計画を加速させる有効な手段です。どの枠が自社に適しているかを早めに見極め、余裕をもって申請準備を進めましょう。ご不明な点があれば、事業承継・引継ぎ補助金の事務局や支援機関に早めに相談することをおすすめします。