企業のDX研修の目的とは?DX研修におすすめなサービスもご紹介

公開日:2023.05.11 更新日:2023.09.09

近年、よく耳にするDX(デジタルトランスフォーメーション)ですが、どのようなものかご存知でしょうか。DXはあらゆる分野で推進されており、年々影響力が大きくなっています。企業が競合他社との競争に負けないようにするためには、DX人材が必要不可欠です。しかし、現在の日本ではDX人材の不足が大きな問題になってきています。そのため、多くの企業では、DX人材を育成するためにDX研修を行っており、国や地方自治体も積極的にサポートしています。

この記事では、企業がDX研修に取り組む重要性や目的、DX研修におすすめなサービスを解説します。DX人材の育成に向けてDX研修の実施を考えている人は、ぜひ本記事を参考にしてください。

企業がDX研修に取り組む重要性

冒頭でDX人材が不足していると説明しましたが、実際にどのくらい不足しているのでしょうか。一般的に日本のDX人材の不足は、2030年までに約80万人にのぼるといわれています。

出典:「IT 人材需給に関する調査」(経済産業省)

少子高齢化が進んできている日本において、労働力は企業にとって貴重な財源です。企業全体のパフォーマンス低下を防ぐためにも、適材を適所に配置する重要性がより高くなっていきます。また、デジタル技術の発展に伴い急速に変わりゆく社会に適応するにはDX人材の力が必要不可欠となります。社会の変革に適応したサービスやシステム、商品を提供していくには、積極的に新しい技術や知識と向き合ってゆかなければなりません。

経済産業省が発表している「2025年の崖」も企業にとって重要なポイントです。2025年の崖とは、2018年に経済産業省が発表した「DXレポート」にでてきた言葉です。日本企業が今後市場で生き残っていくにはDXの導入が必要で、DXを導入しなければ日本の経済は転落していくとされています。古い基幹システムやソフトウェアに依存した形態では業務効率・競争力の低下はさけられず、その経済損失は年間約12兆円にもなると推定されています。今やDXの重要性は企業だけでなく、国全体の問題になっているのです。

DX研修の目的は?

DX研修の目的は、それぞれの企業によって異なります。たとえば、DX人材の基礎を身につけさせたい企業もあれば、応用技術を身につけさせたい企業もあるでしょう。どのようなDX人材を育てたいのか、DXを活用して企業をどのようにしていくのか明確にすることが重要です。また、DXを推進させるには経営層から新入社員に至るまで、すべての社員の理解が必要不可欠です。DX研修の意味を理解してもらえないまま研修を行っても、DX人材の育成は成功しません。

DX研修を行う際に忘れてはならないのが、デジタルリテラシーについての理解です。DX人材としてプログラミングやエンジニアを育成したい企業も多いでしょう。まずはデジタルリテラシーを向上させ、DXに対する意識を変えることも重要なポイントです。社員がどの程度デジタルリテラシーを把握しているか、DX研修を行う前に調査するのもよいでしょう。

DX研修によってDXの理解が深まるほど新しいシステムへの抵抗がなくなっていきます。新しいシステムは既存のサービスに付加価値を加えたり、新しいサービスの創出を手伝ったりします。それだけでなく、業務の効率化や自動化が進むことでコスト削減にもつながり、企業全体のパフォーマンスがより向上するでしょう。

企業のDX研修におすすめなサービス

ここからは、企業のDX研修におすすめなサービスを4つご紹介します。こうしたサービスの活用により、円滑なDX研修が期待できます。それぞれ異なる特徴を把握して、自社に合ったサービスを確認していきましょう。

独立行政法人情報処理推進機構(IPA)によるDX研修

独立行政法人情報処理推進機構(IPA)は、「マナビDX」というポータルサイトを提供しています。マナビDXでは、経済産業省・IPAで定めたスキル標準に紐づいた、デジタルスキルを学習する講座を紹介しています。

デジタルスキル標準や講座レベル、受講料などの条件に沿って講座が探せます。学びのプロセスがわかりやすく提示されていますので、何から学習すれば良いのかわからない方も、自分の目指すキャリアパスへ向けてどんどん進んでいきたい方も、それぞれの目的にあった講座を見つけられるようになっています。

富士通が提供するDX研修

富士通が提供しているDX研修では、DX人材に必要とされる「デジタル組織・戦略」「デジタル思考」「デジタルプロセス」「デジタルテクノロジー」「デジタルリテラシー」を学べる5つのコースがあり、各コースに以下のような目的が設定されています。

デジタル組織・戦略コース:デジタル技術を活用し、戦略の立案と実行のための組織づくりを行う人材育成
デジタル思考コース:新しいサービスやビジネスを創出するために必要となるユーザー視点や、ビジネスモデルの可視化能力を鍛える
デジタルプロセスコース:アジャイル開発によって顧客に提供するサービスを迅速に作り、継続的な改善プロセスを実践する
デジタルテクノロジーコース:デジタルテクノロジーを駆使して新しい価値を創出させる人材の育成
デジタルリテラシーコース:デジタル技術を活用する際に必要なマインドを身につける

また、集団で行う対面研修からオンライン研修、動画研修まで幅広く対応しているため、日々の業務に合わせた研修を行えるのも強みです。DXによる新しいビジネスの創出や組織を作りたいと考えている企業におすすめします。研修費用は1コースあたり数万円からとなっています。

Schooが提供するDX研修

Schooが提供するDX研修の大きな特徴は、DXの基礎から学べる研修をパッケージで受講できる点です。IT関係の職種だけでなく、サービス業などの全職種のDX研修ができるのも魅力的です。

対象者はDXに関して基本から学ぶ必要がある初心者で、新規事業から既存事業まで研修内容を生かして業績を伸ばすことをめざします。また、企業がDXを成し遂げるには、物事を客観的に捉えてニーズや課題を見つけ出し解決する「デザイン思考」ができる人材が必要です。

Schooでは、デザイン思考ができる人材を育てるための「イノベーションを生み出すデザイン思考の教科書」の研修も提供しています。現在の業務効率やサービス内容に対して疑問をもつ人材がいなければ、DXするべきポイントすら発見できません。DXについて学ぶだけでなく、DXを促進する人材を育てられるプログラムが充実しています。

大塚商会が提供するDX研修

大塚商会のDX研修は、無料で受講できるオンライン研修が豊富です。DXだけでなく、IT全般に関する研修をオンラインで提供しています。大塚商会のオンライン研修は、2023年2月の時点で70種類以上提供されており、フィルター機能を使って受講したい研修を選択できます。豊富なプログラムの中から目的に沿ったものを選択するのに便利な機能です。

DXに関する研修であれば、「人手不足対策」の項目を選択し、業務自動化に関する研修のみに絞ってみましょう。DXを促進するツールの選び方などの研修もあります。DXの進み具合に合わせて必要な研修を選ぶと良いでしょう。

DX研修の目的を理解し取り組むことが重要

この記事では、DX研修の重要性や目的、DX研修におすすめなサービスを解説してきました。DX推進は企業だけでなく国全体の課題となっています。DX研修を行うためには目的を明確にすることが重要です。企業だけでなく社員一人ひとりがDXの重要性に気づかなければ、DX研修の効果は低くなってしまいます。DX研修の目的を社員と共有し、理解を得られるように意識することが大切です。競合他社との競争に負けないためにも、DX研修の実施を検討してみてください。

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