リスキリング事例

キリンホールディングス株式会社

業種:
食品
従業員数:
20000人以上 /キリンホールディングス連結30,538人 ※1
取得スキル・育成職種
デジタルスキル、課題解決力、自立学習力、経営リテラシー、挑戦力
受講者・対象者
キリンホールディングス株式会社およびグループ会社の全社員 ※3
(経営スクールは45歳未満の経営職・管理職) ※4
公開日:2023.07.14 更新日:2023.07.14

プログラム概要

❶キリンDX道場 ※4
・デジタルスキルを活用してビジネスの現場で課題解決・価値創造できる会社へと変革するためのDX人材育成プログラム
・道場にちなんでレベル別に「白帯」「黒帯」「師範」の3コースを展開し、オンラインライブ講座と認定試験でデジタルスキルや課題解決力を身につける

❷キリンアカデミア ※5
・社員のリスキリングを促すための企業内大学
・挑戦やスキル習得にモチベーションが高い社員がオンラインセミナーや新規事業立案ワークショップなどを有志で開催し、社内外やポジションを問わず学びと成長を巻き込む
・参加者は400~500人規模にまで増加、トヨタやJTなどの社外の企業ともコラボし新規事業などのアイデアを競う「未来ゼミナール」を開催する

背景

リスキリングの背景
・キリンホールディングスは「食・ヘルスサイエンス・医」といったように多角的に事業を展開している ※7

・変化が激しい現代社会において競争力を維持するためには、社員のスキルや知識を更新しつつ新たな価値を生み出す必要がある ※7

・企業の成長・競争力強化につなががるDX人材の育成に取り組み、デジタル技術を前提とした変革が求められる ※7
経営計画、中期目標との対応など
・長期経営構想「キリングループ・ビジョン2027(KV2027)」において「価値創造を加速するICT」の実現を抱えている ※8
・2022年から2024年まで「食領域」「ヘルスサイエンス領域」「医領域」の3領域に経営資源を集中させ、新たな成長軌道を実現することを目指すとしている ※7

成果

リスキリングの成果
❶キリンDX道場 ※6
・キリンDX道場では、2021年7月から開始したプログラムに750人が応募し、白帯コースと黒帯コースを修了した社員が合計約150人誕生した
・マーケティング部門ではDX道場を修了した従業員が中心となり、業務プロセス自動化の仕組みをローコードツールを用いて開発している
・またとあるグループ会社では社内の部門や会議体ごとにばらばらだったデータの利用法を、BIツールを用いて全社的に統一する取り組みを進めているという

❷キリンアカデミア ※5
・キリンアカデミアでは、2020年4月から開始したプログラムに400~500人が参加し、社内外やポジションを問わず学びと成長を巻き込んだ
・社員自身が考えたビジネスアイデア「premedi」を社内コンテストで提案し優勝。ヘルスサイエンス事業本部の新規事業グループに異動、「premedi」事業責任者となった。

設計フェーズ詳細

プログラムの詳細
❶キリンDX道場 ※4
・白帯コース:デジタルリテラシー、データ分析の基礎知識、ExcelやPowerPointの基本的な使い方などを学ぶ
・黒帯コース:デジタルマーケティングやデータサイエンスの基礎、AI・クラウドなどの先進的な技術を学ぶ
・師範コース:自分の専門領域に応じてデジタル技術を学ぶ(デジタルマーケティングのSEO・SNS広告・Web解析や、データサイエンスのPython・Rなどのプログラム言語や機械学習など)

❷キリンアカデミア ※5
・自分の興味や目標に応じて様々なテーマのセミナーやワークショップに参加できる
・ セミナーやワークショップは社内外の専門家や経営者などが講師として招かれたり、社員自身が企画したりする
・ 新規事業立案ワークショップでは、社内外の仲間とチームを組んで社会課題に対するアイデアやビジネスプランを考える
・「未来ゼミナール」ではトヨタやJTなどの社外の企業とも競争しながら自分たちのアイデアを発表する
期間
❶キリンDX道場 ※6
・白帯コース、黒帯コースは数日間~1週間程度
・師範コース:約1か月

❷キリンアカデミア ※5
・期間は特に定められておらず、社員が自由に参加する
受講後の動き
❶キリンDX道場 ※4
・各コースの修了者はデジタルスキルを活用し、自分の所属部署やプロジェクトにおける課題解決や業務改善に取り組む

❷キリンアカデミア ※5
・社内外の仲間と交流したり、意見交換したりすることで、視野や人脈を広げる
・ワークショップや未来ゼミナールなどで自分たちのアイデアを発表し、イノベーションや起業に関する経験を得られる
講義形式
❶キリンDX道場 ※4
・オンラインライブ講座・課題提出

❷キリンアカデミア ※5
・オンラインセミナーや新規事業立案ワークショップなどの形式で実施される
設計で検討した観点
・DX戦略推進室を設置し、現場の社員と協力しながら課題を俯瞰することで業務プロセスの変革を提案する ※10

利用ツール

プログラムで利用する外部ツール
❶キリンDX道場


❷キリンアカデミア
チャットツール「Slack」などを活用してコミュニティを形成 ※5

運営体制

運営パートナー
❶キリンDX道場


❷キリンアカデミア
・トヨタやJTなどから有志を集い、セミナーやビジネスコンテストなどのイベントを開催※5

運用フェーズ詳細

動機形成(公募や選抜などをふやす工夫など)
❶キリンDX道場


❷キリンアカデミア
・ポートフォリオなどを作成し、活動内容やイベントなどの情報を発信する ※11
伴走フォロー(途中離脱、ついていけないなどが発生しないための工夫など)
❶キリンDX道場


❷キリンアカデミア
新入社員を対象に「お悩み相談」などメンタリングや新規事業創出のミニビジネスコンテストを開催する ※5

施策のKPI、評価指標など

KPI
2024年までに1,500人のDX人材を育成 ※4
評価指標
❶キリンDX道場 ※10
・各コースの講座受講後、課題を提出しすべて合格であれば認定される
・不合格となった場合は課題を再提出できる

❷キリンアカデミア

その他参考情報

その他
・パナソニック、トヨタ、NTTグループなど55の大手企業の有志団体が集う実践コミュニティ「ONE JAPAN」の「有志活動総選挙」でキリンアカデミアが優勝 ※5

・DX戦略推進室では、サプライチェーンマネジメント(SCM)の最適化に向けた取り組みが実施されており、一元管理により製造能力の増強や生産体制の組み替え、輸送や荷さばき、保管能力の増強をシミュレーションして、定量評価・検討が可能になった。このような成功事例をいくつか生み出すことで、会社の取り組み姿勢への社内理解が進んでいる。 ※12

参考情報

https://www.kirinholdings.com/jp/profile/overview/
https://www.tdb.co.jp/service/u/1000.jsp
https://www.kirinholdings.com/jp/investors/library/integrated/2015/human/
https://www.kirinholdings.com/jp/newsroom/release/2021/0709_03.html
https://reskill.nikkei.com/article/DGXZQOLM2969V0Z21C22A1000000/?page=2
https://www.itmedia.co.jp/business/articles/2209/29/news065.html
https://www.kirinholdings.com/jp/purpose/management_plan/
https://www.kirinholdings.com/jp/drivers/ict/
https://www.kirinholdings.com/jp/newsroom/release/2019/0214_01.html
https://iotnews.jp/digital-transformation/dx-resource/dx-resource-interview/194509/
https://kirinacademia.wixsite.com/mysite
https://careers.kirinholdings.com/freshers/work-person/digital/arisawa/